ニューズレターNo.37(2019年12月発行)

2019年12月26日

 比良山系が白い帽子をかぶる季節がきましたが,ますますご活躍のことと思います。

今年も?ニューズレターの送付が遅くなりお詫び申し上げます.例年どおり,地学研究発表会は2月に行います. 令和元年の調査や研究の成果,これまでのまとめなどお気軽に発表してください. 

第35回 地学研究発表会のご案内

例年どおり,研究発表会は滋賀大学と共催で開催いたします.今年の開催日は日曜日です.発表会の要領は以下のとおりです.多数のご参加とご発表をお待ちしております.

日 時:2020年2月16日(日)

  午後1時30分~5時30分(発表数によっては開始時間等の変更があるかもしれません)

◆場 所:滋賀大学大津サテライトプラザ

  (JR大津駅前 日本生命大津ビル4階:大津市末広町1-1)

◆講演要旨の申込み:2020年1月31日(金)【締め切りました】

 *演題の申込み方法,講演要旨の書き方は,下記をご覧ください.

  講演要旨をお送りいただくことで,講演申し込みの受付とします.ご注意ください。

 *その他:当日に紹介したい本や資料がありましたら,ご持参ください.

最近の調査状況や今後の研究に向けて,以前調査した内容のその後など,未公表の調査結果を、ぜひ発表してください。

【懇親会】研究発表会終了後に、大津駅前で懇親会を予定しておりますので,こちらも是非ご参加ください.


研究発表会の発表について

1)発表方法は,口頭発表でお願いします.

2)使用できる機材は,コンピュータ(ウインドウズ)と液晶プロジェクターです.

 たくさんのメモリーを使用する画像を入れたファイルやマッキントッシュのコンピュータを使用される方はご持参ください.

3) その他の方法を希望される方はご相談ください.

4) 発表時間は,一演題15~20分程度です.正式な時間は,次のニューズレターでプログラムをお知らせします.ご希望の時間がある場合は,ご連絡ください.

講演の申込方法・講演要旨の書き方

 講演要旨は,以下の要領で原稿を作成してください.

提出は,1月31日(金)までに 送付してください。メール添付の方は,ワードファイルでお送りいただけると,編集がしやすいです.PDFファイルであればそのまま印刷いたします.郵送・ファックスの方はそのまま印刷します.

講演要旨の送り先・方法

【送り先】〒525-0001 草津市下物町1091 琵琶湖博物館 地学研究室あて

  Fax: 077-568-4850 

   E-mail : chigaku○biwahaku.jp(○を@に変えてください)

【方法】郵送,ファックス,メールのどの方法でも結構です.


〜お知らせ〜

●琵琶湖博物館A展示室が閉室しています

琵琶湖博物館では、琵琶湖のおいたちの展示室(A展示室)と湖と人の歴史の展示室(B展示室)を対象に、第三期展示リニューアルの工事を行っています。そのため、11月25日から来年7月上旬ごろまで閉室します。1998年10月のオープンから長きに渡り「琵琶湖のおいたちの展示室」をご支援いただきまして、ありがとうございました。

〜気になる本〜

『日本列島2500万年史』 

洋泉社MOOK出版  1,430円(税込)  東京大学名誉教授の木村学 監修

CG細密イラスト版「日本人が知らない列島誕生の謎」というキャッチコピーが付いており、日本列島はどのように形成されたのか、その問いを現在の地形・地質から読み解いています。日本列島はかつてユーラシア大陸の東縁の一部だったが、2500年前に大陸の縁が東西に引き裂かれ、日本列島は大陸から分離。日本海の拡大、回転しながら約1200kmを大移動、伊豆弧の衝突、列島の東西圧縮で陸地は大きく姿を変えてきました。このような列島形成のダイナミックな激動の歴史2500万年間の軌跡を、3DCG、図解、写真を使ってビジュアルに紹介しています。この日本列島史の中で、琵琶湖が取り上げられています(p.89)。しかも嬉しいことに、出版社から「化石林」の写真を掲載したいので、という申し出があったのには驚いてしまいました(企画展示の効果か!?)。動物化石は、多賀町立博物館の協力のもと、多賀町四手産のアケボノゾウの全身骨格が紹介されています。CGを駆使した科学雑誌といえば、ニュートンプレスのNewtonシリーズを思い出しますが、視覚的に理解をする傾向が強くなっている現代社会で、3Dや付録充実を売りにした雑誌本は注目を浴びています。洋泉社MOOKによる姉妹本『日本列島5億年史』も見応えがあります。『3D地図でわかる 日本列島 地形図鑑』(成美堂出版)も、地形と地形形成のメカニズムを理解することで、防災を考えるのにも役立つと思います。                   (山川)


『Comparative studies on the pharyngeal teeth of cyprinids』コイ科の咽頭歯に関する比較研究

Tsuneo Nakajima (中島経夫)著   東海大学出版  6,500円(+税)

元琵琶湖博物館学芸員の中島経夫氏による咽頭歯(現生種)のモノグラフ。英語版の専門書ですが、咽頭歯の電子顕微鏡写真が豊富に掲載され、見るだけでも形態の違いがわかるようになっています。咽頭歯のモノグラフは世界に類を見ないもので、後にも先にも貴重な書籍と言えます。 


〜県内の博物館情報〜

●多賀町立博物館

・企画展示「霊仙山地域の腕足動物」期間:2020年3月1日(日)〜29日(日)

腕足動物は見たところは二枚貝に似ていますが、まったく違う海の動物です。現在ではシャミセンガイの仲間やホウズキガイの仲間などが知られていますが、古生代の地層からは約3万種が見つかっていて、大変繁栄していました。今回の展示会では、多賀町の権現谷をはじめ霊仙山地域から産出している腕足動物化石を紹介します。

・恒例の多賀町立博物館研究発表会 も計画中です。

●琵琶湖博物館

第三期リニューアルでグランドオープン

 琵琶湖博物館は、三期に分けたリニューアルを行っていますが、いよいよ2020年、第三期のA展示室とB展示室がリニューアルし、グランドオープンを迎えます。A展示室は「湖と400万年と私たち〜琵琶湖の自然と生い立ち」として生まれ変わります。

1.琵琶湖のものがたりのはじめ,2.琵琶湖の生き物のものがたり,3.変わる大地と湖,4.変わる生き物,5.変わる気候と森,6.琵琶湖の生い立ちと私たち

 面白くて琵琶湖のことがよりわかる展示を目指して、日々奮闘中です。リニューアル前から参加いただいている「地域の人々のコーナー」も一新して、より展示交流を充実していただけるように計画しております。新年を迎えてから大詰めとなりますので、関係者のみなさま、どうぞご協力のほどよろしくお願いします。

・新琵琶湖学セミナー: 湖の400万年と私たちー変わる大地・気候・生き物

 今回はA展示室リニューアルに関連した内容です。

 第一回:1月25日(土)「うつり変わる湖の生き物とDNAから探る進化の歴史」

田畑諒一(琵琶湖博)・三浦 収(高知大学)

 第二回:2月22日(土)「うつり変わる湖と大地の震え」

里口保文(琵琶湖博)・小松原 琢(産業技術総合研究所)

 第三回:3月28日(土)「うつり変わる気候と森」

山川千代美(琵琶湖博)・中川 毅(立命館大学)

 いずれの日も、13時30分〜15時50分開催、高校生以上対象で、各講師のタイトルなどの詳細は下記ページをご覧ください。各回申し込み必要です(しがネット受付または往復はがき)。 https://www.biwahaku.jp/event/


編集後記今年4月から高橋啓一新館長が就任されるなど、地学関係者にとっては喜ばしい年となりました。また、12月から研究室に森林政策のプロ、山本綾美さん(県森林政策課)が入室されています。現在、展示リニューアルが本格化し、館長にもお手伝いいただきながら、残された地学研究室メンバーは資料整理スタッフの中嶋正博さん、西村有巧さんらに支えられ、展示作りに邁進しております。「休みが欲しい」と心の叫びを打ち消しながら頑張っておりますので、今後ともご支援、ご協力のほど、よろしくお願いします。

滋賀県草津市下物町1091琵琶湖博物館 地学研究室内
(c) 地学研究発表会 after1997
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