ニューズレター No.36 (2018年12月発行)
寒さが厳しいこのごろみなさんお元気でしょうか?今年のニューズレターの送付が遅くなりお詫び申し上げます.地学研究発表会は,例年通り2月に行います. 1年間の調査や研究の成果,これまでのまとめなどお気軽に発表してください.
第34回 地学研究発表会のご案内
冬の研究発表会は滋賀大学と共催で,例年どおり開催いたします.今年の開催日は前年に続いてやや遅めです.発表会の要領は以下のとおりです.多数のご参加とご発表をお待ちしております.
◆日 時:2019年2月9日(土)
午後1時30分~5時30分 (発表数によっては開始時間等の変更があるかもしれません)
◆場 所:滋賀大学大津サテライトプラザ(JR大津駅前 日本生命大津ビル4階:大津市末広町1-1)
◆講演の申込み:2019年1月30日(水)
◆要旨の締切:2019年2月5日(火)
*演題の申込み方法,講演要旨の書き方は,下記をご覧ください.
今年度はお知らせが遅れたこともあり,演題と講演要旨の申込みの締め切り日を分けています.1月30日までに講演要旨をお送りいただける場合は,講演要旨のみの送付で講演申し込み受付とします.
*その他:当日に紹介したい本や資料がありましたら,ご持参ください.
最近の調査状況や今後の研究に向けて,以前調査した内容のその後など,未公表の調査結果を、ぜひ発表してください。
【懇親会】研究発表会終了後に、大津駅前で懇親会を予定しておりますので,こちらも是非ご参加ください.
研究発表会の発表について
- 発表方法は,口頭発表でお願いします.
- 使用できる機材は,コンピュータ(ウインドウズ)と液晶プロジェクターです.たくさんのメモリーを使用する画像を入れたファイルやマッキントッシュのコンピュータを使用される方はご持参ください.
- その他の方法を希望される方はご相談ください.
- 発表時間は,一演題15~20分程度です.正式な時間は,次のニューズレターでプログラムをお知らせします.ご希望の時間がある場合は,ご連絡ください.
- 講演の申込み方法・講演要旨の書き方
講演の申し込みは,1月30日(水)までに,タイトル・発表者名(連名の場合は全員の名前とそれぞれの所属)を,下記メールまたはファックス,郵送のいずれかの方法でご連絡ください.
また,講演要旨は,以下の要領で原稿を作成して,2月5日(火)までに送付してください.メール添付の方は,ワードファイルでお送りいただけると,編集がしやすいです.PDFファイルであればそのまま印刷いたします.郵送・ファックスの方はそのまま印刷します.
- 講演要旨の送り先・方法
【送り先】〒525-0001 草津市下物町1091 琵琶湖博物館 地学研究室あて
Fax: 077-568-4850 E-mail : chigaku○biwahaku.jp(○を@に)
【方法】郵送,ファックス,メールのどの方法でも結構です.

お知らせ
●岐阜県立博物館のマイミュージアムギャラリー
琵琶湖博物館などで展示を行うなど化石や鉱物の面白さを展示や採集・調査活動をおこなっている湖国もぐらの会が「ようこそ『新生代』の化石の世界へ」とのタイトルで、岐阜県立博物館で展示を行っています(出展者名は世話人の飯村さん)。
インターネットページhttps://www.gifu-kenpaku.jp/
タイトル:マイミュージアムギャラリー 第5回展示「ようこそ『新生代』の化石の世界へ」
期間:2018年12月8日(土)〜2019年1月27日(日)
同時期開催の企画展「化石が語る反映と絶滅〜瑞浪層群の哺乳類化石」
期間:2018年11月23日〜2019年1月27日(日)
(里口保文)
気になる本
●琵琶湖博物館ブックレット サンライズ出版 1,500円(+税)
⑤「近江の平成雲根志-鉱山・鉱物・奇石」福井龍幸 著
⑦「琵琶湖はいつできたー地層が伝える過去の環境」里口保文 著
⑧「古琵琶湖の足跡化石を探る」岡村喜明 著
シリーズの1号は高橋啓一さんの「ゾウがいた、ワニもいた琵琶湖のほとり」(ニューズレター34で紹介)で出版されたものが、8号まで出版されました。ここのところは地学関連の内容が続いていますので、一度に紹介します。5号は過去の鉱山の場所を調査されてきた福井さんによる鉱山と鉱物の話。滋賀県で採掘していた鉱業資料としても勉強になります。7号は里口による琵琶湖の形成史について、現段階でのまとめです。一般の方からこれから古琵琶湖の研究をしようとする学生にとっての研究史としても利用できると思います。8号は今のところの最新号で、岡村さんによる長年の足跡化石研究のまとめとして、また岡村さんが足跡化石に興味をもったきっかけを知ることができます。足跡化石だけではなく、それを理解するための現世の動物の足跡についても学ぶことができます。
どの本も、だいたい文章と同じくらいの量がある豊富なカラー写真や図が紹介されていますので、それを見ているだけでも楽しく、わかりやすくまとめられています。自画自賛ですみません。(里口保文)
●土 地球最後のナゾ 100億人を養う土壌を求めて 藤井一至 著 光文社新書 920円(+税)
土の本とはなんと地味な、と思いましたが、かなり売れているらしい。最近、土壌についての質問も多いので、ちょっと見てみようと読んでみると、森林総研にいる研究者ですが、面白い書きようで(人によってはふざけたと思われるかもしれませんが)、わかりやすく書かれています。土の種類は全部で12種類、それを求めて世界を渡り歩くことを面白く話しつつ、それぞれの土の特性を紹介するなど、興味深く読み進めることができます。サブタイトルにある、100億人を養う土壌、といった農耕などとの関係についても考察されています。 (里口保文)
県内の博物館情報
A展示室「地域の人々による展示コーナー」
みなさんが採集した標本を皆さん自身で展示をするコーナーです。(だいたい半年毎に更新)
- 期間:2018年10月2日〜(展示中)
- 内容:中川直弘さんによる「2億5千万年前の近江・美濃の化石」(石灰岩地域の化石を中心に)を行っています。
第二期リニューアルオープン!第三期リニューアルも検討中
琵琶湖博物館は、三期に分けたリニューアルを行っています。2018年に第二期目リニューアルオープンが行われました。図書館だったところは、おとなのディスカバリー、という主に標本を観察したり、顕微鏡をつかって観察したりできる展示室に生まれ変わりました。また、屋外展示(屋外にある森)は、樹冠トレイルが設置され、琵琶湖の風景をみる展望デッキや、森にある木の間をぬうようにして歩くことができる通路があります。
リニューアル計画の最終である第三期の検討が始まっています。第三期目は、琵琶湖のおいたちの展示室(A展示室)と湖と人の歴史の展示室(B展示室)が対象で、現在その内容や、展示する標本などの検討が行われています。面白くて琵琶湖のことがよりわかる展示を目指して、検討中です。
琵琶湖学セミナー:森と水辺の物語
地学とも少し関係していますので紹介します。自然と人間の関係の歴史についてのセミナーです。
- 第一回:1月26日「自然と自然観」、橋本道範(琵琶湖博)・保立道久(東大名誉教授)
- 第二回:2月23日「遠い昔の森と人」、林竜馬(琵琶湖博)・村上由美子(京大総合博)
- 第三回:3月23日「教科書に出てくるムラ 今堀」春田直樹(熊本大)・渡部圭一(琵琶湖博)
いずれの日も、13時20分〜15時40分開催、高校生以上対象で、各講師のタイトルなどの詳細は下記ページをご覧ください。各回申し込み必要です(しがネット受付または往復はがき)。
https://www.biwahaku.jp/event/2019/01/20190126_new-biwakogaku-seminar.html
「亥年にまつわるエトセトラ」
- 期間:2018年12月22日(土)~2019年1月27日(日)
- 場所:あけぼのパーク多賀 ホール・ギャラリー
- 内容:2019年の干支は亥(い、いのしし)です。イノシシについて知り、共生を考えます。
編集後記:琵琶湖博物館のインターネットページが変更されたので、これまでの地学研究発表会のページは閉鎖されました。現在、無料のインターネットページに最新号のニューズレターと、研究会のお知らせを載せていますので、こちらをご覧ください。ページアドレスは、https://biwakochigaku.webnode.jp/、です。琵琶湖博物館のリニューアルが予定通り進めば、2019年中には現在のA展示室は閉鎖されるかと思います。